2017年9月12日火曜日

こども大使、侮るべからず

本年度の自主企画展、「よみがえれ!鴻臚館―行き交う人々と唐物―」が、7日から始まりました。

日本が「シルクロードの終着駅」であるとするなら、博多湾はその表玄関でした。鴻臚館は、その前身とされる筑紫館(つくしのむろつみ)とよばれた時代から数えると、およそ400年(7世紀後半~11世紀前半)の長きにわたって、古代日本の外交と交易の最前線を担ったのです。

平安貴族が競って求めた舶来品=唐物(からもの)の多くは、この地を通って都にもたらされたものでした。また遣唐使や法を求めて唐に渡った学僧、鑑真のような戒律の伝授に日本に渡った僧なども、この地を通過し、あるいは逗留して、最先端の知識や技術をもたらしたのです。

今回の展覧会では、約40点の国宝・重要文化財を含む、500点あまりの資料によって、最新文化の玄関口であった鴻臚館の姿が明らかにされています。現段階における考古学、歴史学の最新の成果をふまえた、鴻臚館のすべてをお楽しみ頂きたいと思います。

今回の展覧会では、応募してくれた小学生の皆さんの中から、男女5名ずつ、計10名の「鴻臚館こども大使」を任命いたしました。小学生の皆さんに、ふるさとの歴史を知って貰うとともに、その大切さ、面白さを広く周りの人々に伝えてもらおうというわけです。

とはいえ、まあちょっとした話題作りになればいいか、という見え透いた魂胆もなきにしもあらずだったのですが(私だけか?)、侮ってはいけません。

こども大使の一人、百道浜小学校の丸山新奈さんは、何と開会式前日のプレス向け内覧会に自主参加!(当館では誰も頼んでいません)。大勢の新聞記者さんやテレビクルーに交じって取材してくれました。「ちょっと怖いな」と言いながら、取材陣の中に入っていく姿は感動的ですらありました。



新奈さんは翌日の開会式にも来てくれました。というか、すでに内覧会の前から、毎日のように通ってくれていたのです。これはもう、テープカットに入ってもらうしかないでしょう。



小学校三年生ですよ!
遊びほうけていた我が小学生時代と引き比べると、この差はいったい……

こども大使の皆さんには、9日の「古代衣装ファッションショー」にも、モデルとして登場してもらいました。



見てくだい。この真剣な眼差し!我々も見習って、これくらい真剣に取り組まねば...






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